急斜面に散らばる機体の一部と見られる破片=16日午後5時1分、北海道北斗市、朝日新聞社ヘリから、堀英治撮影
防衛省は16日、北海道北斗市の山中で見つかった陸上自衛隊の連絡偵察機の乗員4人の死亡が確認されたと発表した。亡くなったのは、いずれも北部方面航空隊の所属で、高宮城(たかみやぎ)効(いさお)1等陸尉(53)のほか副操縦士の●田(●は柳の旧字、やなぎだ)智徳3等陸佐(41)、整備員の岡谷隆正2等陸曹(42)、玉木宏伸3等陸曹(28)の計4人。
陸自機不明、乗員とみられる4人発見 容体は不明
自衛隊は、15日に連絡偵察機が管制官と連絡が取れなくなった袴腰山(はかまごしやま)周辺の山林を中心に捜索。16日午前10時半過ぎ、山頂から東に約3キロの山中で、警察と消防が機体の破片らしきものを発見した。自衛隊のヘリから隊員が現場に降りて、周辺を確認。午後に乗員4人を発見した。
連絡偵察機は15日午前11時23分に札幌市の陸自丘珠(おかだま)駐屯地(丘珠空港)を出発。同50分ごろ、函館空港に着陸する予定だったが、同空港の西約33キロの上空を飛行中の同47分に空港の管制官と交信したのを最後に連絡が取れなくなり、その約1分後に航空自衛隊のレーダーから機影が消えた。
北海道知事から緊急患者の空輸要請を受け、患者を同空港で収容したうえ、丘珠駐屯地まで搬送する計画だった。