日本語版の皇居一般参観の説明画面
宮内庁は、皇居や京都御所の施設を音声で紹介するスマートフォンなどのガイドアプリを開発し、16日から運用を始めた。近年は外国人観光客が増加しており、日本語、英語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語の6カ国語を用意した。利用は無料。ただ、iOS版のみに対応し、アンドロイド版の配信は近日中になるという。
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対象は皇居内を見学できる一般参観、皇居東御苑、京都御所。皇居では宮殿や宮内庁庁舎、東御苑では天皇陛下の提案でつくられた果樹古品種園など、主要箇所の概要や沿革が音声や写真などで解説される。
全地球測位システム(GPS)を使えば、利用者が対象施設に近づくと自動的に解説のポップアップ通知が表示される。外国語の解説はよりわかりやすく説明するため、日本語よりも情報量を多くしたという。
この日、一般参観に参加したカナダの大学生、ケイレブ・ピアさん(22)はガイドアプリを操作しながら「旅行者にはとても便利で英語も正確だ」と話した。
宮内庁によると、昨年の皇居・東御苑の入園者数(1月4日~12月27日の開園期間)は145万5592人で、1968年の公開以来過去最高を記録。約4割は外国人だった。2020年東京五輪・パラリンピックに向けてさらに観光客が見込まれ、同庁は「より多くの方に利用して欲しい」と話している。(島康彦、多田晃子)