男子200メートル個人メドレーで優勝した萩野公介=西畑志朗撮影
競泳のジャパンオープンは21日、最終日が東京辰巳国際水泳場であり、男子200メートル個人メドレーはリオデジャネイロ五輪銀メダルの萩野公介(ブリヂストン)が1分56秒30で勝ち、今大会での優勝は一つだった。同200メートル平泳ぎは2分6秒67の世界記録を持つ渡辺一平(早大)が2分7秒77で優勝。女子100メートルバタフライは池江璃花子(ルネサンス亀戸)が57秒65で制し、今大会4冠。同200メートル個人メドレーは大橋悠依(東洋大)が優勝し、400メートル個人メドレーとの2冠を達成した。
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日本のエースが大会最終日にようやく勝った。男子200メートル個人メドレー。萩野はとにかく前半から飛ばした。最初のバタフライでライバル・瀬戸に差をつけると、背泳ぎで差を一気に広げ、瀬戸に1秒46差でフィニッシュした。
苦しんだ大会だった。大会初日の19日、自身が日本記録を持つ200メートル自由形で2位に終わり、翌20日はリオ五輪で金メダルだった400メートル個人メドレーで瀬戸に1秒35差の完敗を喫した。連日首をかしげ、「考えすぎて、自分でつまずいてる」と下を向いた。
好調の瀬戸を尻目に「大也を見て、揺れた部分があったと思う」と平井コーチ。「自分のことに集中しろ」と気持ちを切り替えさせ、背泳ぎで水をつかむ「キャッチ」のブレも修正した。「今日は公介の気合が違った」と瀬戸。萩野は「この苦しんだ経験を夏の世界選手権につなげないと」と表情を引き締めた。