ボローニャ戦で今季初得点を決め、喜ぶACミランの本田(手前)=EPA時事
(21日、サッカー・イタリア1部 ACミラン3―0ボローニャ)
ACミラン本田、今季初得点 途中出場で直接FK
今季のリーグ戦初得点を決めたACミランの本田。それから数時間後、公式ツイッターで「今季でミランを離れます」と表明した。
本拠サンシーロで最後となった「ミラン本田」の登場は後半12分。リーグ戦4試合ぶり、今季7戦目の出番だった。強烈なミドルシュートに、味方への浮き球にと、好機を作った。
そして先取点から4分後の後半28分。自身のボール奪取が起点となった逆襲から、味方がゴール正面で反則を受け、FKを得た。
主将のMFモントリーボと並び、キッカーに立った本田。力みのないフォームから放った鋭い左足シュートは、壁も、相手GKが伸ばす左手もなんの。右サイドネットへ突き刺さった。
勝利を大きく手繰り寄せた一発に、本田へ飛びつく味方の輪ができた。控え選手までも飛び出し、促された本田は感極まった表情でベンチへ駆けだした。サンシーロの観衆は、「ホンダ」のコールに沸いた。
本田は2013~14年シーズン冬、CSKAモスクワ(ロシア)から加入。名門の背番号10を背負ってきた。今季終了後、契約満了を迎える。試合後、「一言だけ。ミランのファンに、『ありがとう』と言っといてください」と言い残し、足早に去った。
モンテラ監督は「難しい時間帯だったが、彼ならば仕事をしてくれると思っていた。素晴らしいプロフェッショナルだ」。低迷が続いたミランが欧州の舞台に戻るのは、13~14年シーズンの欧州チャンピオンズリーグ以来。鮮烈な置き土産を残し、本田は新天地へ向かう。(ミラノ=藤木健)