エルサレムで22日、会談するイスラエルのネタニヤフ首相(右)とトランプ米大統領=AP
トランプ米大統領は22日、初外遊で訪問中のイスラエルのネタニヤフ首相と会談した。イランについて「核兵器を持たせることはない」と強く牽制(けんせい)する一方、イスラエルとパレスチナの中東和平に関しては「達成できると感じている」と意気込みを強調した。
トランプ氏、イスラエル訪問 「絆を確認するため来た」
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トランプ氏は会談前にユダヤ教の聖地「嘆きの壁」を現職大統領として初めて訪れ、親イスラエルの姿勢をアピール。ネタニヤフ氏との会談後、「イスラエルとの壊れることのない絆を再確認した」と語り、中東和平について「最も難しいディール(取引)だと聞いている。だが、最後には達成できると感じている」と展望を語った。23日にはパレスチナ自治政府のアッバス議長と会談予定で、具体的な道筋が示せるかが焦点になる。
中東和平は、歴代米大統領が仲介に失敗し、オバマ前政権下の2014年に交渉が頓挫したままだ。さらに、米国とイスラエルの関係もイランとの核合意などをめぐり、冷え込んだ。
トランプ氏は、オバマ前政権下のイランとの核合意は「ひどかった」と強く批判。「彼らに富と繁栄を与え、テロ行為を行う能力まで与えてしまった。シリアやイエメン、イラク、どこでもイランの印が見られる」と述べ、中東各地でイランの影響力が拡大しているとの認識を示した。
トランプ氏は、イランに敵対する中東諸国の「イラン包囲網」を使い、イスラエルとパレスチナの和平交渉を進める考えを示した。イスラエルに先だって訪問したサウジアラビアでアラブ諸国と対イランでの結束を確認したとし、「新たなレベルの協力が可能になった。中東和平も含め、この地域に偉大な安全をもたらす」と述べた。
ネタニヤフ氏は「対イランへの…