酒類メーカー各社は、アルコール度数の高い缶チューハイを続々投入する=東京都千代田区
「安くて酔える」とアルコール度数の高い缶チューハイが好調だ。もともと焼酎やビール類を飲んでいた人たちが、割安感のある缶チューハイに流れる例が多いといい、酒類メーカー各社は新商品を投入したり、増産態勢をとったりして最盛期の夏に備えている。
アサヒビールは6月、炭酸飲料の「ウィルキンソン」を使った缶チューハイシリーズで「ハード無糖ドライ」を発売する。アルコール度数を従来の5%から9%に高め、かんきつ風味だが、糖類や甘味料を使っていないのが売りだ。
アサヒによると、缶チューハイ市場は昨年まで9年連続で過去最高を更新。中でも度数7%以上の高アルコール商品の販売量は2016年、前年比16%も増えて市場全体の半分以上のシェアを占めた。高アルコール商品の購入者が1カ月に買う本数は、度数5%程度の商品購入者に比べて倍近くにのぼったという。
同社マーケティング第二部の米沢透部長は「高アルコール商品はコストパフォーマンスが高く、缶チューハイ市場全体を引っ張っている」と話す。
サッポロビールは一昨年から期…