現在のデューク・エイセス。左から大須賀ひできさん、岩田元さん、谷道夫さん、槇野義孝さん(デューク音楽事務所提供)
ベテラン男性コーラスのデューク・エイセスが、今年いっぱいで62年の活動に終止符を打つことがわかった。リーダーでバリトン担当の谷道夫さん(82)は、朝日新聞の取材に「声がバリバリ出ているうちに解散します」と話す。
1955年結成の4人組。米軍キャンプ回りで黒人霊歌やジャズをレパートリーにし、63年に「おさななじみ」をヒットさせた。65年からは作詞・永六輔さん、作曲・いずみたくさんコンビによる「にほんのうた」シリーズを発表し、「いい湯だな」「女ひとり」「フェニックス・ハネムーン」など数多くのヒット曲を放ち、ダークダックス、ボニージャックスと並んで男性コーラスの人気を支えてきた。
亡くなったメンバーもいたが、メンバーチェンジしながら活動してきた。創設メンバーの谷さんは「まだ声は衰えていないし、キーも下がっていないけれど、この先、お客さんから『デュークも落ちたねえ』と言われるのは避けたい。生き残りや引き延ばしはしたくない。潔く解散します」と言う。
解散イベントは未定。恒例の夏のコンサートは7月29日、東京都台東区の東京文化会館小ホールで予定されている。午後2時開演。問い合わせは東京労音(03・5273・0801)。(篠崎弘)