幕下優勝を決めた大岩戸=東京・国技館
大相撲夏場所13日目の26日、西幕下34枚目の36歳のベテラン、大岩戸=本名・上林義之、山形県出身、八角部屋=が全勝対決を制し、優勝を決めた。初土俵から13年。戦後で最年長の幕下優勝だ。
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「こんなの顔じゃない(分不相応)です……。変な感じ。フワーッとしてます」。激しい突きで一気に押し出した一番とは対照的に、口から出てくるのは控えめな言葉ばかり。最年長記録には「喜んでいいのか、悲しんでいいのか……」と戸惑いつつ、「でも、名前が取り上げられるだけでうれしいです」と笑顔を見せた。
2003年の学生横綱。13年に入幕を果たしたが、その後、番付は下降線をたどった。最近は「じじいは体がパキパキで」と稽古量を減らしている。一方で、幕内で活躍する北勝富士ら部屋の後輩たちの存在が刺激になったという。
来場所の番付は幕下上位が見込まれる。「死なないように、若手に胸を借りるつもりでいきます」
幕内では、旭天鵬(現大島親方)が12年夏場所で、昭和以降で最年長となる37歳8カ月で初優勝を果たしている。