東京都狛江市の高橋都彦市長=2018年5月21日午後2時59分、狛江市、山本裕之撮影
セクハラ疑惑が問題になっていた東京都狛江市の高橋都彦(くにひこ)市長(66)は22日夕、セクハラを受けたとする女性らから実名入りの抗議文を提出されたことを受け、報道陣の取材に「辞任する方向で考えたい」と述べた。セクハラ行為を認めて責任をとるという。
高橋市長はセクハラ疑惑について、21日の記者会見で改めて否定。しかし、被害女性4人の連名で「憤りを感じました」「一緒に働くことができません」などとする抗議文を提出され、その後、辞意を表明した。
6月4日の市議会定例会の初日に辞職する方針。(河井健)
被害女性の抗議文
高橋郁彦市長
昨日の記者会見に対する抗議について
3月議会からの一連の市長の発言に対して、今までずっと動向を伺っておりましたが、昨日の記者会見での発言は、職員を守るべき立場の人の発言とは思えず、とても憤りを感じました。
勇気をふるって証言をした職員に対し、「思い込みが激しい」「トラブルを起こす」など、市長としての発言とはとても思えず耳を疑いました。どのようにしてその職員を特定し、その被害者に対してなぜそのような発言をされたのか理解に苦しみ、真摯(しんし)に受け止めていらっしゃるとは思えません。
私たち4人が市長から以下のセクハラを受けたことは事実です。
・車内で手を握られたこと
・宴席でお尻を触られたこと
・市長の公用携帯電話から、仕事と関係のない不愉快なメールを送られたこと
・随行先で1時間に渡り、腰に手をまわされたり、お尻を触られつづけたこと
・エレベーター内で腰を引き寄せられ、体をぴったりとつけられたこと、このような行為が1年に渡り続いたこと
私たちはその都度、副市長や職員課・相談員に相談しました。
働けなくなることを危惧して、穏便に事をすませた職員もいますが、最近の市長の言動には怒りを禁じえないと憤っています。また被害を受けながら、声を上げていない職員もいます。
今までは沈黙していましたが、もう我慢できません。謝罪の言葉も口にされない市長の下では、私たちは一緒に働くことができません。
事実を明らかにし、被害を受けた職員に、まずは公に謝罪することを望みます。
平成30年5月22日
(黒塗り)
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