衆院議院運営委で、天皇陛下の退位を実現する特例法案が可決した=1日午後3時16分、岩下毅撮影
天皇陛下の退位を実現するための特例法案が1日審議入りし、衆院議院運営委員会で自民、民進、公明、共産、日本維新の会、社民の6党が賛成、自由党が採決を退席し、全会一致で可決された。菅義偉官房長官は「法案の作成に至るプロセスや、その中で整理された基本的な考え方は将来の先例になり得る」と表明、政府として初めて公式に先例化の可能性に言及した。
特集:皇室とっておき
法案は2日に衆院を通過して参院に送られる。参院は新たに設置した特別委員会で審議し、9日にも成立する見通しだ。現憲法下で天皇陛下の退位に関する法案を審議するのは初めてで、与野党が法案の審議日程などを交渉する衆院議運委で政府提出法案が審議されるのも異例。この日は委員会室を移して行い、大島理森衆院議長のほか、議運委に委員を出していない自由、社民両党も、自民の枠を使って出席し、全党・会派が参加した。
女性皇族が結婚後も皇室に残れるようにする女性宮家創設などの検討を政府に求める付帯決議案も可決した。政府の検討対象について「安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等」とした上で、検討開始時期について「法施行後速やかに」とする内容だ。
女性宮家の創設など皇族減少対…
有料会員に登録すると全ての記事が読み放題です。
初月無料につき月初のお申し込みがお得
980円で月300本まで読めるシンプルコースはこちら