5月31日にあった英BBCによる主要7政党のテレビ討論会。各党首らが出そろったが、メイ首相の姿はなかった=ロイター
英国総選挙(下院定数650)は、8日の投開票まで1週間に迫った。メイ首相率いる与党・保守党は一時、支持率で最大野党・労働党を20ポイント以上上回り、「歴史的圧勝」と目されていたが、選挙戦終盤に急激に支持を落とし、過半数割れの予測も出ている。総選挙の結果は、欧州連合(EU)との離脱交渉にも影響を与えかねない。
英下院が解散、総選挙へ メイ首相、EU離脱方針を問う
特集:2017試練の欧州
5月31日夜(日本時間6月1日未明)。各党首らが出演した英BBCのテレビ討論会に、メイ首相の姿はなかった。「政治家同士で言い争うより、有権者の声を直接聞く」と欠席した首相の代わりに出席したラッド内相は、野党の批判で火だるまになった。
メイ氏が突然、総選挙の前倒しを発表したのは4月18日。「国内が不安定化するので(任期満了の)2020年まで総選挙は行わない」との前言を翻した。EUとの離脱交渉を前にして、「EUに挑む強い指導者」像を打ち出すことで国民の信任を受けるとともに、議席数を現有の330から積み増して、政権の基盤を固める狙いだった。
世論調査YouGov社による…