会見するレッスンプロら=東京・霞が関の司法記者クラブ
ゴルフの映像ソフトを販売する「ゴルフスタジアム(GS)」(東京都)のソフトを、紹介された信販会社のローンで購入するなどしたレッスンプロ18人が債務の不存在を訴え、信販会社を相手取り、東京地裁に集団提訴した。1日に記者会見した弁護団によると、被害総額は40億円に上り、全国で700人以上の原告団の結成を目指している。
提訴は5月26、29両日。弁護団によると、GSは約10年前からレッスンプロらに自身の営業用サイト作成を持ちかけた。その際、GSが作ったゴルフスイング解析用ソフトを、信販会社5社のローンを使わせる方式で、300万~500万円で販売した。
GS側は、各プロのサイトにソフトの広告を掲載すれば広告収入が入り、ソフト代金は実質無料になると約束したとされるが、今年2月末にGSからの振り込みが止まったという。
静岡県のレッスンプロ上久保道好さん(47)は約900万円の負債を抱え、毎月約17万円の支払いを迫られている。「家族を抱え、日常生活が失われた」と憤る。弁護団の西村国彦弁護士は「ゴルフ業界が低迷する中、レッスンプロが生活に窮する状況に追い込まれている」と説明した。
信販会社の1社は「訴状が届いていないのでコメントは差し控える」とし、GSは「取材に応じない」としている。(後藤遼太)