中核集団モデル高速炉プロジェクト2号機が2020年12月27日、正式に着工された。第13次五カ年計画(2016−20年)の締めくくりに際し、中核集団は予定通り2号機のFCD目標を達成し、モデル高速炉プロジェクトの1・2号機の同時建設の新たな局面を迎えた。中国の原子力戦略第14次五カ年計画における質の高い発展の新たな構造に「高速炉の力」を注いだ。科技日報が伝えた。
中国の原子力発展は、熱中性子原子炉、高速中性子増殖炉、核融合炉の「3ステップ」戦略を採用している。中国は現在すでに世界でも少数の国しか持たない整った核燃料循環体系を形成している。 加圧水型炉、高速炉が同時に発展し、先進的な再処理技術と閉鎖型の燃料循環体系を形成している。これは中国の原子力の持続可能な発展を保障している。モデル高速炉の建設には重大な意義がある。
高速炉は第4世代先進原子力システムの主力タイプで、天然ウラン資源の利用率を現在の約1%から60%以上に高めるとともに、放射性廃棄物の最小化を実現している。ウラン鉱資源の枯渇、原子力材料の低利用率、核廃棄物の困難な処理といった問題を一挙に解消できる。
中国は世界で8番目に高速炉技術を確立した国だ。中核集団が独自に設計・建設した中国実験高速炉が2011年7月に電力網に接続し発電に成功し、2012年5月に国家科技部(省)の検収に合格した。
モデル高速炉プロジェクト全体計画プランが2014年10月、国から承認された。同プロジェクトの工事は2015年7月31日に始まった。中核集団は2017年12月29日、福建省霞浦県でモデル高速炉プロジェクトの土木工事の開始を発表した。モデル高速炉プロジェクトは単一設備容量が60万kWの高速中性子増殖炉を採用し、2023年の竣工と稼働開始を予定している。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年1月6日