除幕式で寄贈したベンガルトラの剝製について説明する早川鎮さん(右)=7日、東京都千代田区のバングラデシュ大使館、坂本進撮影
日本とバングラデシュの友好の証しに44年前、同国支援に尽力した日本人にベンガルトラの剝製(はくせい)が贈られた。その剝製が東京都内の同国大使館に寄贈され、除幕式が7日にあった。バングラデシュでは今も多くの日本人が開発援助に関わるが、昨年日本人関係者らが犠牲になったテロが発生。ラバブ・ファティマ駐日大使は「このトラは日本の多大なる貢献と両国の友好の象徴。テロに屈せず、今後も関係を深めていきたい」と話した。
剝製を44年前に受け取ったのは衆院議員だった早川崇氏(1982年死去)。早川氏は70年、甚大なサイクロン被害に遭った東パキスタン(現バングラデシュ)に対し、国会議員の立場で街頭募金を実施。翌年にバングラデシュが独立すると、日本政府の特使としていち早く訪問し、関係を築いた。
剝製はバングラデシュの初代首相が73年に来日した際、早川氏の貢献へのお礼に贈呈。ファティマ大使は「ベンガルトラは私たちの国でシンボルとなっている動物。剝製の贈呈は国として最大級の深い感謝の思いがあった」と語る。
亡くなるまでの10年近く、早…