オリックスの平野
オリックスが、13日からセ・リーグ首位の広島との3連戦を迎える。交流戦では現在、首位のソフトバンクと同じ勝敗で並ぶ。昨季は交流戦最下位だったチームの躍進は、救援陣によるところが大きい。勝った9試合での失点はわずかに1と盤石だ。だが昨年、その救援陣が痛い目にあった相手が広島だった。
安定感が際立つのが、抑えの平野だ。交流戦8試合に登板し、失点0。新人黒木、2年目近藤といった若手の多い救援陣のなかで、「若い子が一生懸命投げているから、お手本として僕も、という思い」で試合に臨んでいるという。
オリックスは昨年の広島戦で、鈴木に3試合連続となる決勝本塁打を浴びた。平野もサヨナラ本塁打を食らい、「神ってる」の流行語を生む手助けのような形となった。ワールド・ベースボール・クラシックにも出場した右腕は再戦に、「(相手が広島ということにも、鈴木ということにも)特に意識することはない。相手がどこでも勝たなきゃいけない。しっかり投げるだけ」と淡々と話している。
広島も同じく救援陣が安定している。中崎、ジャクソン、今村の「勝利の方程式」は健在。交流戦で8勝4敗と4位に付ける。どちらが中盤までにリードを奪い、継投に持ち込めるか。迎え撃つ形の鈴木も11日の楽天戦で本塁打を放つなど、交流戦4本塁打と調子を維持する。
オリックスは最大9あった負け越しを2にまで減らし、勝率5割復帰は目前。交流戦1位を目指すためにも、両チームにとって重要なカードとなる。(藤田絢子、吉田純哉)