6日に東京都内であった記者会見。オービックのQBウーズィー(左端)やIBMのDLブルックス(右端)らが意気込みを語った
アメリカンフットボールの春の東日本社会人王者を決める第39回パールボウル(朝日新聞社など後援)が19日午後7時、東京ドームでキックオフを迎える。2連覇を狙うIBMと2大会ぶり6度目の頂点を目指すオービックという初の顔合わせ。秋のXリーグ初戦でもぶつかる両チームは春から完成度の高い攻撃を見せているが、ともに守備も強力。競り合いの中でミスをした方が負けという展開になるだろう。
IBMにとっては昨秋、延長の末に23―24で敗れた相手への雪辱戦でもある。QBは準決勝の相模原ライズ戦同様、2年目の政本(早大)をメインに使ってくるだろう。奔放なランが魅力の政本だが、オービック相手に課題のパスを決めれば、さらに走りやすくなる。RB高木(京大)は身長165センチと小さいが、カットバックが得意でタックルをひらひらとかわす。キッキングゲームも含め、常に一発タッチダウンの脅威があるWR栗原(法大)の存在も大きい。
守備では何といっても最前列にそびえ立つDLブルックス。身長195センチ、体重123キロの巨体と鋭い読みで相手の攻撃の幅を狭め、そこをほかの選手たちが確実なタックルでしとめる。
オービックの攻撃陣は2010~13年度の4シーズン連続日本一を支えた高い得点力を取り戻そうと、攻撃の各プレーについて、ラインとバックスの間で共通認識を深めてきた。そこへQBウーズィー(ハワイ大)が新たに加わり、準決勝までの3試合で平均50得点。ウーズィーで打開できなければ、数々の修羅場をくぐり抜けてきた菅原(法大)が控える。新人RB成瀬(名大)は身長178センチ、体重91キロの体で、早くも相手のタックルをはね飛ばす走りを見せている。常勝軍団復活へ試行錯誤の続くオービックにとって、今回のパールボウルは是が非でも手にしておきたいタイトルだろう。
この夜のスペシャルゲストはデーモン閣下。パールボウルのハーフタイムといえば総勢120人のチアリーダーによるラインダンスだが、ここに閣下がどう絡んでいくのかも見ものだ。(篠原大輔)