ふるさと納税を巡り、総務省が返礼品の価格を3割以下にするよう県内の16市町に通知を出した問題で、山形県米沢市は16日、返礼品として人気を集めていたパソコンの取り扱いを7月末でやめ、10月から寄付額に対する返礼品の価格を3割以下にする方針を示した。この日の市議会一般質問で相田克平議員の質問に答えた。
米沢市によると、通知ではパソコンなどの機器や家具、楽器、市内の温泉で利用できる優待券などが見直しの対象として示された。さらに総務省から直接、電話で見直しの方向性の確認を求められたという。
米沢市の昨年度の寄付額は県内トップの35億3千万円だった。返礼品は約160品目あり、現在の価格は5~6割。パソコンなど取り扱いをやめる返礼品は約40品目で計30億円分を占め、大きな影響を受ける見込みだ。
その一方で4、5月の寄付は、昨年の同時期に比べてほぼ倍の約5千件約6億7千万円分寄せられているという。市は「パソコンなどの返礼品をやめることを見越して、駆け込みの寄付があったようだ」とみる。
中川勝市長は「総務省から強い通知があった。今後は、パソコンを作り、米沢牛がいる米沢市はどういうところか、関心を持ってもらい、体験できる返礼品を開拓していきたい」と話した。(石井力)