香川県を代表する観光地・屋島の山上につながるドライブウェーについて、高松市は、夏休みが始まる７月下旬にも無料化する方針を固めた。現在は民間企業が所有するドライブウェーや山上駐車場については、今秋にも市が買い取って整備し、いまは車やバイクしか通行できない道を、歩行者や自転車も通れるようにする。

市はこれまで、今夏にもドライブウェーを無料化するとしてきた。こうしたなか、７月下旬に小中学校などの夏休みが始まり、屋島を訪れる観光客が増えることが予想されることから、７月下旬からドライブウェーの無料化に踏み切る方針で、近く大西秀人市長が発表する。

観光客数の減少が続く屋島については、往復６３０円（乗用車）かかるドライブウェーの通行料が集客増の足かせになっているとされてきた。昨年９～１２月には実験的に通行料を無料とし、山上駐車場で駐車料３００円を徴収。そのとき行ったアンケートでは通行料を「高い」と感じていた人や、無料化を「継続して欲しい」と答えた人がいずれも８割を超えており、ドライブウェーを今年度中に無料化する方針を正式に決めた。

２２日に閉会した市議会の６月定例会では、現在民間企業が所有するドライブウェーや山上駐車場の取得費用などとして約１０億３８００万円をあてることなどを含めた補正予算案が可決された。９月定例会で道路などの取得について議会の議決を得たうえで、市はドライブウェーに歩道などを整備して、現在は通行できない自転車や歩行者も通行できるようにしたい考えだ。（森下裕介）