2020年夏、日本のスポーツはこうなる
2020年の夏、東京五輪(7月24日~8月9日)と東京パラリンピック(8月25日~9月6日)が華やかに待ち受けるが、この時期に首都圏で試合がある競技の関係者は喜んでばかりはいられない。日程変更を検討したり、開催地をほかに移すために寄付金を募ったりと、頭をひねる。
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特集:2020東京オリンピック
多くの高校生にとって最高の舞台となる全国高校総合体育大会(インターハイ)は例年、7月下旬から8月下旬にかけて行われるが、20年は東京五輪・パラリンピックと重ならないよう、合間の8月10日~24日に開く。開催時期をずらすのは極めて異例だ。
茨城、栃木、埼玉、群馬の北関東4県が会場だったが、五輪、パラリンピックの影響で宿泊施設の確保が難しくなった。そこで4県では全30競技のうち11競技だけ行い、残り19競技は全国で分散開催することに。だが開催経費の問題もあり、13競技は開催地のめどが立たないままだ。
インターハイの経費は開催自治体が7~8割を持つ。負担を減らすため、全国高校体育連盟は昨年度から特別基金をつくって7億円を目標に寄付を呼びかけているが、今月15日時点で集まったのは約1240万円。奈良隆・専務理事は「企業にとって、インターハイは五輪と違いPRのメリットが少ないのか、反応は芳しくない。かなり厳しい状況だ」と話す。来年3月までに全競技の開催地を決めたいとするが、調整は難航している。
高校野球は、夏の全国選手権大会に向けた首都圏の地方大会を開く会場探しに苦慮している。
神宮球場(第2球場を含む)で…