障害者と健常者がアスリートと共にゴールを目指すウォーキング大会「ジャパンウォーク in SENDAI」が17日、仙台市であった。競泳の松田丈志さんや重量挙げの三宅宏実さん、柔道の広瀬誠さんら五輪・パラリンピックのメダリストが参加。約1400人が晴れ間の広がる仙台の街を歩いた。
ジャパンウォーク2017春実行委員会(JXTGエネルギー、全日本空輸、NTT、東日本旅客鉄道、みずほフィナンシャルグループ、朝日新聞社)の主催。2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた機運を盛り上げ、障害のある人もない人も分け隔てなく暮らせる社会を後押ししようと昨年5月に初開催され、今回が3回目。初めて東京以外での開催となった。
仙台市宮城野区の市陸上競技場がスタートとゴール。ロングコース(約15キロ)とショートコース(約4キロ)に分かれ、先頭は午前10時ごろ出発した。車いすの人や目が不自由な人も参加し、風景や会話を楽しみながら思い思いのペースでゴールを目指した。
市民らと歩いた五輪、パラリンピック経験者は17人。三宅宏実さんは車いすバスケットの三宅克己さんと「三宅コンビ」で一緒にゴールを目指した。克己さんは「体の鍛え方やトレーニング方法などを話しました。このイベントで一般の人に車いすバスケに関心を持ってもらうことができ、距離が近くなったと感じました」と話した。
市陸上競技場ではメダリストらのトークショーやスポーツ体験会なども催された。視覚障害のある選手の伴走者として04年アテネパラリンピックに出場し、マラソンで金メダルに導いた中田崇志さんの伴走教室もあった。2人1組に分かれ、選手と伴走者の手首をロープで結んで進んだ。中田さんは「何より安全が第一。伴走者は、今どれぐらいの位置にいるのかをしっかり伝えることが大事」と強調した。参加した専門学校生は「手首を結んでもらっても怖い。選手の人はよく走れると感心しました」と話していた。(高原敦、坂井俊彦)