(6日、広島6―5巨人)
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もつれた試合を決着させたのは、広島・丸のバットだ。追いつかれた直後の七回、先頭で打席に。巨人・西村の得意球はシュート。外角へ逃げていくその変化球を仕留める。打球はぐんと伸びて左翼席へ届いた。
1点を追う三回には節目の一発を放った。球威で押してくる新人・畠(近大)の147キロをとらえ、中堅左に放り込んだ。これが通算100号になった。
丸の自己最多本塁打は昨季の20本。この夜の2発で、今季はもう16本だ。千葉経大付高から入団して10年目。本塁打の打球方向が、地道な練習で身につけてきた、28歳の打撃技術の高さを物語る。
左打者にもかかわらず、16本のうち、中堅から左翼が11本を占める。マツダスタジアムは、中堅122メートル、右翼100メートル、左翼101メートルと決して狭くない。16本のうち12本をこの本拠で打ち、そのうち8本が中堅から左翼方向だ。
「逆方向へ打てる技術を身につけている。本当に頼もしい3番バッターです」と緒方監督。本人も進歩を感じ取る。「コースに従って、強いスイングが出来ている。自分のポイントでしっかり打てている」
前夜まで2戦続けて零封負けした。この日、チームは3失策と乱れ、バントミスも出た。荒れ模様の試合をきっちり締め、言った。「今日の2本目みたいに、これからも試合の勝敗に直結する本塁打を打っていきたい」(竹田竜世)
○緒方監督(広) 丸が通算100号を含む2本塁打。「すごいね。シーズンの最初から自信を持って打席に入っている」
○ジョンソン(広) 被安打8、5失点とぴりっとせず。「コンスタントにいい球がいかなかったことが反省」
●畠(巨) プロ初登板は4回4失点。ドラフト2位の新人右腕は「緊張して地に足がついていない感じだった。力んで上体だけで投げてしまった」。
●高橋監督(巨) 3連勝ならず。「打線はコツコツと適時打が出てよかった。畠は、後半戦で戦力になってほしい投手」