狭い隙間でも大丈夫だモン! ついつい顔を出してしまうくまモン=4日、フランスのモンサンミッシェル、戸田拓撮影
「ボクも世界の財産と言われるようがんばるモン!」
フランスに出張中の熊本県営業部長くまモンは4日、フランス西海岸にある世界遺産モンサンミッシェルを訪れた。モンサンミッシェルは、サン・マロ湾に浮かぶ小島で、島全体が「大天使ミカエルの山(モン)」として修道院となっている。
くまモンのフランス出張2017
熊本への励ましに絵でお礼 くまモン、フランス出張中
世界遺産にも登録されている荘厳な空間に響き渡ったのは、くまモンのテーマソング(フランス語版)。狭い参道をくまモンが踊るような足取りで進むと、追いかける観光客で大混雑になった。
くまモンは2年前、カンヌ国際映画祭に参加した折に初めてモンサンミッシェルをたずねた。しかし当時は、警備の理由などから島の内部に入ることはかなわず、門の手前で撮影をして帰るしかなかった。フランス観光親善大使に就任した今年、くまモンは僧院管理責任者から、宗教的エリアまで入れる許可をもらった。そればかりか、僧院内でテーマソング「ハッピーくまモン」に合わせて踊ることも認められ、記者会見まで行うこととなった。
ふだんは公開していない「ベル・シェーズ(見事なる椅子)の間」で開かれた会見は、熊本県くまモングループの磯田淳課長がくまモンの気持ちを「代弁」するかたちで行われた。同席した地元の観光関係者が「若いくまモン大使が来てくれたことは日仏両国の友情の証。心から感謝しています」と述べたのに対し、くまモンは「歴史と伝統ある風景にうっとり。訪れることができて光栄だモン」とお礼を伝えた。
現地の関心は高く、「くまモンが会見する」と事前に記事にしたメディアもあった。会見に参加した記者たちは「モンサンミッシェルのどこが一番よかった?」「日本人がここを好きなのは広島の宮島と似ているから?」と次々に質問。フランス同時多発テロ以降の観光客の減少を懸念する声に対し、くまモンが「こんなに素敵な場所だから、ボクがもっとみんなに『おいでおいで』と言うモン」と大きなしぐさを交えて答えると、参席者からは大きな拍手が湧いた。(戸田拓)