女子200メートル個人メドレーで銀メダルを獲得し、表彰台で歓声に応える大橋悠依=池田良撮影
予選、準決勝で秘めていた力を、大橋悠依が女子200メートル個人メドレー決勝で解き放った。
大橋悠依、200メドレーで銀 世界水泳初出場の21歳
攻めた。最初のバタフライを初めて27秒台で入り、3番手でターン。得意の背泳ぎでさらに伸びる。100メートルで2番手に上がると、順位をキープ。特にラスト50メートルの自由形は8人中最速の30秒28のラップを刻み、優勝した世界記録保持者のホッスーにも迫る勢いだった。2分7秒91の日本新記録は、日本女子で初めての2分7秒台だ。
2位を確認すると、右拳を握りしめ、何度も水面をたたきガッツポーズ。目をギュッと閉じた笑顔があふれた。「まさかっていう気持ちがすごく大きかった。2分8秒台も出るか出ないかだと思っていたので」
好記録の伏線は予選と準決勝にあった。150メートルまでで手応えを感じたので、自由形は力を温存した。平井伯昌監督が「彼女は流しの天才」と評するほど。それで準決勝をぎりぎり8位で残ったのだから、度胸がある。8コースで周りに惑わされず、自身の泳ぎに集中できたのもプラスに。ためていた力を、決勝で出し切った。