JR東海は2019年春をめどに、新たに18駅で同社の「TO(ト)I(イ)CA(カ)」など交通系ICカードを使えるようにする。投資額は9億円で、同社管内の東海道線、関西線、御殿場線の全駅で使用可能になる。JRに乗り入れている第三セクター・愛知環状鉄道も同時期に全23駅でICカードを使えるようにする。
ICカード対応になるのは、関西線の南四日市―亀山(いずれも三重県)の6駅▽東海道線の柏原―醒ケ井(いずれも滋賀県)の3駅▽御殿場線の足柄(静岡県)―下曽我(神奈川県)の9駅。
JR東海の柘植康英社長は25日の定例記者会見で、同社IC対応エリア内の乗客の8割以上がICカードを利用していることを紹介。「さらに多くの方にご利用いただけるよう拡大する」と話した。
愛環は約30億円を投じ、JRのシステムを使ってICカードに対応する。現状はICカードが使えず、JR駅からICカードで乗った客が愛環線内で降りる場合、駅係員が運賃を精算し、客はJRの駅で入場記録を取り消す必要があった。愛環の担当者は「ICカードで乗って無人駅で降りる方の運賃は車掌が処理するため、遅れが生じることもあった」と話す。(吉野慶祐)
■2019年春をめどにICカードが使えるようになるJR東海の駅
【関西線】南四日市―亀山の各駅
【東海道線】柏原―醒ケ井の各駅
【御殿場線】下曽我―足柄の各駅
※愛知環状鉄道も同時期に全駅で使用可能に