学校法人森友学園(大阪市)による補助金不正受給事件で、大阪地検特捜部から任意の事情聴取の要請を受けて27日午後1時ごろ出頭した籠池泰典前理事長(64)と妻諄子氏(60)は、約4時間後の午後5時過ぎ、地検庁舎を出た。籠池氏は出頭に先立ち同日正午ごろ、大阪府豊中市の自宅前で報道陣の取材に応じ、「一点の曇りなく説明できるものはしていきたい」と述べていた。
籠池氏「一点の曇りなく説明する」 要請受け地検出頭
特集:森友学園問題
森友学園をめぐって特捜部は、幼稚園への大阪府の補助金と、小学校建設費への国の補助金をそれぞれ不正に受けた詐欺と補助金適正化法違反の両容疑で6月、籠池氏の自宅や学園事務所がある幼稚園などを家宅捜索。特捜部は押収資料の分析を進めつつ、補助金申請を主導したとみられる籠池氏本人に経緯を確認する時機を探っていた。
一連の疑惑の発端となった学園への国有地売却問題では、鑑定価格からごみ撤去費8億1900万円が値引きされたことが表面化。特捜部は、大幅な値引きで国に損害を与えたとする背任容疑の告発も受理して捜査中。売却にかかわった近畿財務局職員らに話を聴いた。