悩み続けた3番打者、最後にたどり着いた答え——贯通日本资讯频道
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悩み続けた3番打者、最後にたどり着いた答え

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前橋育英戦に先発出場した明徳義塾の西浦颯大君=16日、阪神甲子園球場、小林一茂撮影


(16日、高校野球 前橋育英3―1明徳義塾)


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仲間が認めるチームの中軸は、悩み続けた。16日の第2試合で前橋育英(群馬)に1―3で敗れた明徳義塾(高知)の西浦颯大(はやと)君(3年)。この日も3番打者として出場した。期待を背負いながら結果を出せず、苦しんだ末にたどり着いた甲子園だった。


3点を追う九回表、2死二塁の場面で打席に立った西浦君は「このままでは終われない」。全力で振った打球はセンター前に。1点。「自分のスイングができた」


この2年半、ひとりバットを振り続けた。練習後のグラウンドや、寮に帰ってから、鏡の前で20回、30回。スイングするたび、頭が少しずつすっきりする。「これで打てる」と思えたら、やっとバットを置く。


中学3年でU15日本代表に選出され、鳴り物入りで入学。1年夏の高知大会でベンチ入りしたが、3試合に出場して7打数無安打。夏の甲子園はスタンドで応援した。


1年秋からは、3番に座った。周囲からの期待の半面、厳しい目にもさらされた。ネット上の批判が耳に入ることもあった。悔しくて、昨春の選抜大会後、グラブに「黙って見とけ」と刺繡(ししゅう)を入れた。


花開いたのは昨夏の甲子園。満塁本塁打を放ち、「プロ注目」と騒がれた。だが、今度は「本塁打を打ちたい」という気持ちが強くなりすぎた。いつしか体を開くクセがつき、打率が低迷。「あのせいでスランプになった」とさえ思い、活躍が重荷になった。


「陰口を言われているのでは」と考えることも。そんな思いを振り払うように、バットを振った。


今夏の高知大会前には、「野性の本能を大事にしよう」と考え、新調したグラブの刺繡は「Monkey」にした。だが、打率1割7分6厘と絶不調。寮の風呂で、「打てへんわ」とこぼす西浦君に、「甲子園では打てるやろ」と、同級生たちは笑って返した。


仲間の活躍でたどり着いた甲子園。初戦の日大山形戦は6打数2安打。ナイターとなったが、宿舎に帰ってからバットを振った。


16日も、前日に600本振って備えた。試合後、涙ながらに言った。「苦しい夏だった。でも、最後のヒットは今後の僕の人生につながる」(森岡みづほ)



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