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新型爆弾、市民に伝えず 暗号班の元兵士、消えない葛藤

作者:佚名  来源:asahi.com   更新:2017-8-16 6:21:13  点击:  切换到繁體中文

 

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暗号班の体験を語る溝田政行さん=福岡県八女市


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「一瞬の閃光(せんこう)を浴びて焼き尽くされ、まさに瓦礫(がれき)の山」。1945年8月、原爆が投下された広島について、軍内部にはそんな暗号電報がいち早く伝わっていた。情報を得た陸軍久留米師管区司令部(福岡県久留米市)は、空襲を前に山への疎開を始めた。司令部の暗号班にいた元兵士はそう証言し、「一般の人に伝えて避難に導くべきではなかったか」との葛藤をずっと抱いてきた。


■司令部、原爆情報で疎開


溝田政行さん(91)=福岡県八女市=は19歳だった45年1月、徴兵されて陸軍に入隊した。軍馬を受け持つ輜重(しちょう)兵を経て、約2カ月半後に久留米師管区司令部の暗号班に配属された。


暗号班の任務は、週1回変わる計算表をもとに数字の暗号で届いた電報を解読したり、報告の電報を暗号にしたりすることだった。


班長の中尉以下約20人の班は秘密保持のため、表向きは「電報班」と呼ばれた。建物は鉄格子と金網で囲われて暗号班以外の立ち入りは禁止。応対は縦横30センチほどの窓を通してした。


すでに敗色が濃厚な時期。沖縄から1日2回、「天気情報」が届いた。日々動く「等圧線」を装って日本軍が後退する様子を連絡してきた、と暗号班の誰もが感じていた。だが、それを口にはできなかった。


8月6日に広島に原爆が投下されると、「新型爆弾で一瞬の閃光を浴びて焼き尽くされ、まさに瓦礫の山である。特に閃光に注意されたし。貴司令部も直ちに疎開されたし」などと記された暗号電報が届いた。


この情報を受けて、司令部は久…




 

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