衆院選小選挙区で野党候補の一本化を模索することで一致した民進、共産、自由、社民各党の幹事長、書記局長が21日夜、東京都内の沖縄料理店で会談した。民進の新執行部が発足してから4党幹部がそろう会食は初めて。
民進の大島敦幹事長ら4人は、国会審議に応じず臨時国会の冒頭で強権的に衆院を解散しようとする安倍政権のやり方は許されないとの認識で一致。出席者の一人は選挙協力についても協議したことを認めた上で、「安倍政権への怒りが野党4党の一致点になり得る」と述べた。
ただ、これに先立ち、民進の前原誠司代表は記者会見で、「『選挙協力』や『一本化』という言葉は使ったことはない。基本的な理念、政策の一致が大事だ」と改めて選挙協力に慎重な考えを示した。一方の共産の志位和夫委員長は党の地方組織の幹部を集めた会合後、記者団に「共通政策の確認は最優先だ。お互いに支援する相互主義の共闘になってこそ力が出る」と原則論で応酬した。
互いの主張を譲ろうとしない両党に対し、社民の又市征治幹事長は会見で、「すでに今年4月に選挙区の実態に即したすみ分けをする合意をしている。お互いむちゃな話を言ってはだめだ」と苦言を呈した。(竹下由佳、南彰)