羽生結弦の男子フリーの演技=北村玲奈撮影
フィギュアスケートのオータムクラシック最終日は23日(日本時間24日)、男子フリーがあり、ショートプログラム(SP)首位の羽生結弦(ANA)はジャンプでミスを重ねて155・52点で5位。合計268・24点で総合2位だった。世界選手権2連覇経験者で、SP2位のハビエル・フェルナンデス(スペイン)がフリー1位となる177・87点。合計279・07点で優勝した。SP7位の村上大介(陽進堂)は、130・50点でフリー8位、合計200・59点で総合8位だった。
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羽生は「僕にとって鬼門」と言っていた冒頭の3回転ルッツが1回転になってしまった。その後、「4回転ループを一瞬考えた」と封印するはずの大技が思い浮かんだ。瞬時に考えたあげく、3回転ループにしたが、「雑念がすごく多くて、色んなことを考えすぎてぐじゃぐじゃになっちゃった」。
4回転で始まるはずの3連続ジャンプは2回転―1回転―2回転に。得意のトリプルアクセル(3回転半)で転倒し、苦しまぎれに跳んだ4回転トーループは半分以上回転が足りないと判定された。「いいときと悪いときとの差が激しいのは、スケート人生での永遠の課題。ガラスのピースを積み上げて、きれいなピラミッドにするんじゃなくて、荒くてもいいから頂点まで絶対にたどり着けるような自力も必要」と語った。
村上は靴の故障によるジャンプの不調が続いた。「この時期で良かった。ゆっくりと、ピークを合わせていきたい」と前向きに話した。(後藤太輔)