ノーベル平和賞の主な受賞者
ノーベル平和賞はノルウェー国会に選ばれた5人からなる委員会が選考する。選考過程や落選者名は50年たたないと公開されない。
特集:核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)
特集:ノーベル賞
平和賞の創設は1901年。第1回の受賞者は赤十字をつくったアンリ・デュナン氏ら。第2次世界大戦後では、人種差別に対する非暴力運動を唱えたマーチン・ルーサー・キング牧師(64年)、貧困に苦しむ人々の救済に尽くしたマザー・テレサ(79年)、非暴力によるチベット問題解決を提唱したダライ・ラマ14世(89年)らに贈られた。
90年代には、冷戦終結などで指導的役割を果たしたとしてソ連のミハイル・ゴルバチョフ大統領(90年)、ミャンマーの民主化に尽力したアウンサンスーチー氏(91年)、アパルトヘイト体制を平和的に終わらせたとしてネルソン・マンデラ氏ら(93年)、中東和平に努めたとしてパレスチナ解放機構(PLO)のヤセル・アラファト議長やイスラエルのイツハク・ラビン首相(94年)らが相次いで受賞した。
東アジアでは核拡散防止など国際的和解政策を進めたとして日本の佐藤栄作・元首相(74年)、北朝鮮との和平と和解を進めたとして韓国の金大中大統領(2000年)が受賞。核兵器関連では、「水爆の父」と呼ばれ、後に軍拡競争に警告を発したアンドレイ・サハロフ氏(75年)、「核兵器なき世界をめざす」とした米国のバラク・オバマ大統領(2009年)らに贈られた。
2014年は子どもの教育を受ける権利を訴え続けているマララ・ユスフザイ氏らが受賞。15年には、「アラブの春」で政権交代した北アフリカ・チュニジアで、イスラム勢力と世俗勢力の和解と民主化に貢献したチュニジア国民対話カルテットに贈られた。16年は南米コロンビアの内戦終結を主導した同国のフアン・マヌエル・サントス大統領が受賞した。(肩書は当時)