常念寺の薬師堂にまつられている菩薩形立像。重要文化財に指定されている=京都府精華町、佐藤慈子撮影
古都の至宝をお披露目する秋の「京都非公開文化財特別公開」が11月1日から始まります。今回の見どころの一つは、個性的な秘仏を多く伝える京都府南部・南山城地域の7カ寺。このうち3カ寺を、アイドルグループ「関ジャニ∞(エイト)」のメンバーで、普段から京都のお寺に通うこともあるという、丸山隆平さんが一足先に訪ねました。
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まず、足をのばしたのは常念寺(じょうねんじ、京都府精華町)。国重要文化財の菩薩形立像(ぼさつけいりゅうぞう)が迎えてくれた。自分とほぼ同じ、高さ約170センチの堂々とした仏像に「わあー」と感嘆した丸山さん。さっそく手を合わせ、「ありがたいですね。どんな生き方もいいんだよ、と言ってくれているようなお顔で」とつぶやいた。
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一本の木から彫り出した一木(いちぼく)造り。寺には、いまの左手とは別に江戸期に補われた薬壺(つぼ)を持った左手も残り、この像が「薬師菩薩」としてつくられたことを物語る。もともと近くの祝園(ほおその)神社内にあった寺にまつられていたという本像。横佩道紀(よこはぎ・どうき)住職は「平安前期に神仏習合の思想の中で、神様を如来ではなく菩薩として表した貴重な作例です」と話す。
その薬壺がのった左手を持って…