第1戦で先発し、勝ち投手になったソフトバンクの千賀=ヤフオクドーム
育成枠で入団しながら、今回の日本シリーズ第2戦までに出場を果たした選手が5人もいる。ソフトバンクは千賀、石川、モイネロ、甲斐。DeNAは砂田。今年はとくに多い。
特集:ベイ19年ぶり日本シリーズ
育成選手は背番号3桁で1軍戦に出場ができない。支配下登録されたうえに1軍で居場所をつくり、チームも勝ち進まなければこの舞台には立てないわけだ。
育成制度を積極活用するホークスは、すでに選手を育てるノウハウを確立している。一つを紹介したい。「三拍子のうちの一つが欠けていたり、何か弱点があるのが育成選手。短所をどう補うかという視点も重要」とは小川編成・育成部長。課題克服を促すため、個別に様々な出来高払いが設定されているそうだ。
2、3軍での成績のほか、設定された目標体重や筋力トレーニングの数値などをクリアすれば、それが一時金になるという。多くの育成選手が年俸200万~300万円台。小川部長は「出来高も大した金額ではない」と言うが、ニンジンがあれば目の色も変わるはず。19歳の左腕・長谷川宙が「第2の千賀」と呼ばれるなど、ホークスには新たな芽も育ってきている。(伊藤雅哉)