今月4日の伊藤杯大倉山サマージャンプ大会で優勝した小林陵侑
ノルディックスキー・ジャンプ男子のワールドカップ(W杯)が18日、ポーランドのビスワで開幕する。来年2月の平昌(ピョンチャン)五輪(韓国)代表を目指す小林潤志郎(26)=雪印メグミルク=と陵侑(りょうゆう、21)=土屋ホーム=の兄弟が出場する。
小林兄弟は岩手県八幡平市出身。身長168センチの潤志郎は東海大出で、8月下旬のサマーグランプリ(GP)白馬大会で2連勝するなど総合3位に入った。遠くへ飛びたいという気持ちを抑え、自分の助走姿勢を固めることに集中するようになってから、飛距離が出るようになったという。
身長174センチの陵侑は岩手・盛岡中央高卒で、GP白馬大会で初の表彰台となる2位に入った。所属チームの監督を兼任する45歳の葛西紀明から踏み切りについて助言を受け、「ずいぶん良くなった」という。
夏は水を流す陶製のレーン、冬は氷のレーンと、助走路はシーズンで異なる。そのため、夏に好調でも冬になると調子を落とすことがある。それでも、冬仕様の助走路になった今月上旬の国内3連戦で、小林兄弟はそれぞれ1勝した。
陵侑は「(W杯では)寒くなったり雪が降ったりと、もっと難しい条件になる」。潤志郎も「これだけ調子いいと、けがもしやすい」と互いに気持ちを引き締めている。(勝見壮史)