車両に特別なラックを設置。自転車を立てかけて固定する=東京・両国駅
房総半島にサイクリングの愛好家を呼び込もうと、JR東日本千葉支社は来年1月6日から、臨時電車の運行を始める。同社で初めての試みで、自転車を解体せずに乗車できる特別な専用車両を作った。出発駅は東京の両国駅。房総各地へサイクリストを運び、地域の活性化へ一役買う。
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4日、両国駅で新車両のお披露目があった。名前は「B.B.BASE」。房総バイシクルベースの頭文字を取った。南武線の旧車両を改造した6両編成の車両は、ベース(基地)をイメージし、シルバーを基調にしたデザイン。ロードバイクの自転車を縦に立てかけられる特殊なラックが設けられた。最大で99人が乗車できる。
自転車を解体しないで車両に乗り込めるよう、ホームにスロープがある両国駅が出発駅になった。内房、外房、成田線などで房総各地へ行き、日帰りや一泊でサイクリングを楽しんでもらう旅行プランも販売中。車両のフリースペースでは、大会受け付けもでき、サイクリング後には食事やお酒を楽しみながら交流を深めることもできる。
同支社は房総各地でサイクリングやトライアスロンの大会を協賛しており、そうした大会への集客へ新車両を使う計画だ。同支社販売課の京田直紀課長は「千葉は道が平坦(へいたん)で気候が温暖なのでサイクリストが多い。多くの人に乗ってもらい、千葉への交流人口を増やしたい」と話していた。(古賀大己)