コンビニ各社は蒸した鶏むね肉を「サラダチキン」として売り出している
今年の世相を最も反映した料理に「鶏むね肉料理」が選ばれた。パサパサした食感が敬遠されたのも今は昔。価格も急上昇中だ。いつの間に人気者になったのか。
4日にぐるなび総研が発表した「今年の一皿」は、鶏むね肉料理。飲食店の情報サイト「ぐるなび」での検索数や会員へのアンケートなどから選んだという。高たんぱく・低脂肪が注目され、特に、サラダの具材として広く使われたことがポイントだという。
昼時に行列ができる東京の飲食店「筋肉食堂 六本木店」でも「鶏ムネ肉のステーキ」(千円)が人気だ。200グラムで220キロカロリーに収まる一方、たんぱく質は45・2グラムと、成人女性の一日の推奨量50グラムをほぼまかなえる。
食べてみると、ぷりぷりして肉汁もたっぷり。1日の注文数は開店した2015年に比べて約2倍だという。谷川俊平マネジャー(34)は「体作りにも適した食材で、ダイエットに取り組む人を含めて年中人気があります」。
人気は価格にも現れる。農林水産省によると、東京の卸売価格は今年2月以降、前年同期を1割弱から4割弱ほど上回っている。一方で、もも肉は7月以降、前年を下回る。
そもそも海外ではむね肉が主流…