韓国外交省は10日、北朝鮮に対する独自制裁を11日付で行うと発表した。北朝鮮の大量破壊兵器の開発で、資金調達や資材の密輸に関わったとして、羅先国際産業銀行やベラルーシ駐在の軍偵察総局要員など、北朝鮮の20団体と12個人を制裁対象に指定した。
文在寅(ムンジェイン)政権が国連安全保障理事会の制裁とは別に独自の制裁措置を行うのは、トランプ米大統領の訪韓直前の11月6日に発表して以来、2度目。制裁指定によって韓国人との金融取引が禁止され、韓国国内の資産が凍結される。
ただ、韓国では2010年5月以降、北朝鮮との貿易を禁じている。実質的な取引がないため、象徴的な意味にとどまる。北朝鮮と取引するロシアや中国など第三国の企業や個人に対する制裁は今回も見送られた。(ソウル=牧野愛博)