信貴芳則市長
大阪府岸和田市の信貴(しぎ)芳則市長(56)は、4年前の市長選で自民党の推薦を得るために現金200万円を党関係者に預けたとされる問題を受け、議会関係者らに20日、辞職する意向を伝えたことがわかった。近く市議会議長に辞表を出し、出直し市長選に立候補するかどうか検討するとみられる。公職選挙法の規定で、議長が市選挙管理委員会に辞職を通知した翌日から50日以内に市長選がある。
信貴市長は2013年11月の市長選で初当選。先月26日投開票の市長選で再選されたが、直後に現金授受問題が発覚した。今月18日の市議会定例会の一般質問では「予算案などの審議後に、進退について申し上げたい」と答弁した。市議会各会派は「説明が十分でない」として、定例会最終日の26日にも市長の不信任決議案を提出し、可決される見通しとなっていた。
信貴市長は自民党岸和田支部役員に現金200万円を預けたことを認めている。支部役員は党府第18選挙区支部長の神谷(かみたに)昇衆院議員(68)=比例近畿ブロック=に提供したと主張するが、神谷氏は強く否定している。信貴市長はまた、13年の市長選前後に計308万円の寄付を受けながら政治資金収支報告書に記載していないとして、会社経営の男性4人から、政治資金規正法違反(不記載)容疑で刑事告発されている。