4日午前、ソウル市内の病院に入院中の元慰安婦を見舞った文在寅大統領(右、韓国大統領府提供)
韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は4日、元慰安婦や支援団体関係者らと懇談し、日韓慰安婦合意について「真実と正義の原則に外れる」として謝罪した。文氏は10日に新年の会見を行う際、合意の扱いを含む対日政策に言及する見通し。韓国政府には日韓関係の悪化を防ぐため、合意の維持はやむを得ないとの声も強く、謝罪は新政策に理解を得るための布石とも言えそうだ。
大統領府によれば、文氏は4日昼、元慰安婦8人や、支援団体の「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会」関係者らと昼食を交えて懇談した。文氏は同日、入院中の元慰安婦も見舞った。
文氏は、懇談で「おばあさんたちの意見も聞かずに合意したことを謝罪する」と語った。「公式合意だった事実は否定できないが、合意で慰安婦問題が解決したと受け止めることはできない」とした。元慰安婦らは日韓合意の破棄や日本政府による公式謝罪、損害賠償などを改めて訴えた。
大統領府は元慰安婦らの移動の際、儀典用の車両や救急車も提供。警察が誘導するなど「国賓の移動時と同様の最高の礼遇で対応した」と説明した。
4日の懇談会は、文氏が元慰安…