生徒ら17人が死亡した米南部フロリダ州の高校銃乱射事件の追悼式で、犠牲者をいたむ人々=15日午後、同州ブロワード郡、金成隆一撮影
米南部フロリダ州の高校で生徒ら17人が死亡した銃乱射事件で、捜査当局は15日、同校の元生徒ニコラス・クルーズ容疑者(19)を計画殺人などの疑いで訴追した。捜査からは、若者が簡単にライフルを手に入れ、わずか6分間で多数の人々を殺傷した凶行が浮かび上がる。与党・共和党は銃業界団体から多額の献金を受けており、銃規制に乗りだす可能性は低い。
米フロリダの高校で銃乱射 17人死亡、元生徒の男拘束
「2年前にメンタルヘルスの関連法が施行されたばかり。まずは、正しく実施されているのかが問題だ」
共和党のライアン下院議長は15日の記者会見で、新しい銃規制には慎重な姿勢を見せた。フロリダ州選出の共和党のルビオ上院議員も「事件がどう起きたのか分からない。銃規制の議論をする時ではない」とFOXニュースで語った。
米国では昨年10月、ラスベガスで死者58人という史上最悪の銃乱射事件が起きた。野党の民主党は銃規制を議論する特別委員会の設置を求めているが、共和党は銃規制に口をつぐむ。
背景には、銃規制に反対する有力ロビー団体「全米ライフル協会」(NRA)など銃業界の団体が、豊富な資金を共和党に献金している事情がある。
オバマ氏が大統領時代、銃規制…