東京マラソンで好記録が期待される3人の日本選手。左から井上大仁(ひろと、MHPS)、設楽悠太(ホンダ)、市田孝(旭化成)
25日に開催される東京マラソンには、日本のトップ選手が出場する。レースは世界記録ペースで進むこともあり、日本勢にも好記録の期待がかかる。
今大会には、昨年の大会で日本選手トップの8位(2時間8分22秒)に入った井上大仁(MHPS)、昨年のベルリン6位の設楽悠太(ホンダ)のほか、昨年の福岡国際でマラソンデビューを果たした神野大地(コニカミノルタ)、2度目のマラソンとなる市田孝(旭化成)、マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場権をすでに持つ村沢明伸(日清食品グループ)、箱根駅伝などで活躍し、初マラソンとなる鈴木健吾(神奈川大)らがエントリーしている。
23日の会見で、井上は目標タイムに日本記録(2時間6分16秒)を上回る2時間6分0秒を掲げた。「今回は出せなくても、挑戦し続けることで目標とする世界レベルの選手になれる」と強気の井上。これとは対照的に、設楽悠太は2時間9分0秒を目標とした。「記録より勝つことが大事。2時間9分以内の自己ベストで必ず走るという意味」。設楽は今月4日には丸亀国際ハーフ、11日には唐津10マイルと連続してレースに出場し、好記録を出している。「2時間6分台はまだ厳しいと思うが、沿道のファンに楽しんでもらうためにも世界記録のペースについていきたい」
海外勢は、昨年のこの大会で日本国内最高の2時間3分58秒で優勝した前世界記録保持者のウィルソン・キプサング(ケニア)、2016年リオデジャネイロ五輪銀メダルのフェイサ・リレサ(エチオピア)、東京やシカゴで優勝経験のあるディクソン・チュンバ(ケニア)らが出場する。レースはペースメーカーが1キロ2分54~56秒の世界記録(2時間2分57秒)を目標としたペースを刻む予定で、天候次第では昨年を上回る記録が期待できる。(堀川貴弘)