第1エンド、ショットを放ちスイーパーに指示を出す韓国の金ウンジョン(右)=白井伸洋撮影
23日夜の平昌冬季五輪カーリング女子準決勝、日本(LS北見)―韓国戦。会場の江陵(カンヌン)カーリングセンターの応援席は韓国チームを応援する観客が詰めかけ、「テーハミングッ(大韓民国)」の大声援が繰り返された。韓国の市民にとって「日韓戦は格別」(スポーツ担当記者)と言われるだけに、応援もこれまでの試合で最も白熱した。
メガネ先輩、激闘決める一投 重圧はねのけ日本破る
縁の下の最小スイーパー、カーリング鈴木・吉田の技術力
友達と釜山から来た大学生の金侑民(キムユミン)さん(19)は、「めがね先輩(アンギョンソンベ)」の愛称で韓国で人気のスキップ、金ウンジョンのファン。「いつもポーカーフェースで試合に臨んでいる姿がかっこいい。応援する側も日本戦はいつもより力が入ります」。韓国が点数を重ねるたびに、「チャレッソヨ(よく頑張った)」の声援が起き、太極旗(韓国国旗)の小旗が揺れた。
ただ、韓国では第1次リーグで日本と対戦したことを機に、日本選手にも関心が集まっている。ソウルから来た大学生、鄭鉉録(チョンヒョンロク)さん(28)は「韓国人にとって日本戦は必ず勝たねばならない試合だけど、実は日本の藤沢五月選手のファン。韓国も日本も欧州の強豪チームを次々と破り、アジア人としてうれしいです」と語った。
「今回の五輪まで、カーリングに関心はなかった」と話す韓国人の観客も目立った。選手5人のうち、4人は韓国南部・慶尚北道(キョンサンプクド)義城(ウィソン)郡の出身で、同じ女子高出身。韓国の釜山から来た主婦李敬姫(イギョンヒ)さん(59)は「同郷の仲間でチームを作り、世界に挑んでいる姿に親しみを感じるし面白い。日本の強さにもびっくりしました」と話していた。(江陵=武田肇)
平昌五輪カーリング女子の3位決定戦、24日夜の日本(LS北見)―英国戦を東大カーリングサークルが母体の「チーム東京」のメンバーがリアルタイム解説します。日本勢初のメダル獲得を目指す藤沢五月(26)らのショットを鋭く分析します。質問も受け付けます。ツイッターでハッシュタグ「#東大カーリング」をつけてつぶやいてください。