2020年12月31日24時現在、三峡発電所の2020年の累計発電量は1118億kWhで、単一の水力発電所としての年間発電量の世界記録を更新した。三峡発電所のチーフエンジニアである姜徳政氏は取材に、「三峡発電所は2020年、新型コロナ感染症、洪水、寒波という3つの試練を乗り切り、得難い成果を上げた。この記録は短期間内の更新が困難だろう」と述べた。中国新聞網が伝えた。
総設備容量が2250万kWにのぼる三峡発電所は、世界で設備容量が最大の水力発電所だ。三峡発電所は2020年、洪水対策、水運、水資源利用などの総合的な効果を全面的に発揮した上で、イタイプ水力発電所が2016年に樹立し保持してきた単一水力発電の年間発電量の世界記録(1030億9800万kWh)を更新した。
長江流域では2020年の増水期に洪水が5回発生し、流入量が最大ピーク時に7万5000立方メートル毎秒に達した。三峡ダムは洪水を貯留し、放流のピークをずらし、ピーク時放流量を最大4割以上減らした。同時に三峡発電所は洪水対策の調節の中で洪水の資源化利用を実現した。設備・施設の安全管理、運営・メンテナンス、モニタリング・巡回点検を強化し、設備の「長期間、フル稼働、持続的」な運営を保証した。
姜氏は「寒波を受け、三峡発電所はエネルギー保障の中堅になった。12月の寒波に効果的に対応するため、三峡発電所は運営方法を緊急調整し、発電機の点検・メンテナンスを合理的に設定した。ピーク期に8基を追加稼働し、出力が最大で1411万kWにのぼった。1日平均の出力が寒波前より最大329万kW増加し、累計発電量が37億kWh以上にのぼった。12月の発電量は前年同月比で約4億9000万kWh増加し、速やかに電力不足を補った」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年1月4日