街中の屋外リンクでカーリングを楽しむ人たち=23日夜、大阪市北区、高岡佐也子撮影
平昌(ピョンチャン)冬季五輪で、女子日本代表が初の準決勝進出を果たしたカーリング。24日夜には3位決定戦に臨む。その盛り上がりに呼応するように、一般向けの体験会が人気を集めている。
特集:平昌オリンピック
大阪・梅田の屋外スケートリンク「つるんつるん」では23日夜、初心者向けの体験会「カーリングナイト」(MBS、加藤商会主催)が開かれた。今季は12月から3回開催。五輪開幕前の2回の予約は、定員の半分ほど。だが、開幕後に開かれた今回は、8組分の定員がいっぱいになった。
この日、参加者らは、イベントを手伝った京都府カーリング協会のメンバーに手ほどきを受けて楽しんだ。目標の場所にストーンが収まると、興奮気味にガッツポーズする人も。同僚らと訪れた奈良市の会社員馬場祐子さん(46)は「五輪を見てからずっとやりたかったので来て良かった」と笑顔を見せた。
近畿2府4県を統括する同協会が主催する体験会では3月の計6日分がすぐに満員となった。急きょ、2日分の体験会を増やしたが、募集開始から4時間でいっぱいになった。小学生ら子どもの参加が目立つが、70代の高齢者からも応募があった。五輪がないシーズンと比べると、5、6倍の希望者。事務局の石垣留美さん(43)はNHKだけでなく、民放も中継し、男子も初の自力出場を果たして目に触れる機会が増えたとみる。「男女や年齢問わず、長く続けられる競技を楽しんでほしい」
東京都カーリング協会事務局長の小谷野良明さん(57)も人気ぶりに驚く。都内の体験会は、3月の定員を倍の30人に増やしたが1日半で埋まったという。
日本カーリング協会によると、競技登録者数は約2300人で、半数以上が北海道だという。小谷野さんは「4人でショットを完成させる競技の楽しさ、五輪に近い魅力を感じてもらい、競技人口を増やしたい」。(高岡佐也子、斉藤佑介)