強風にあおられ、倒れた工事の足場=大阪市西淀川区歌島1丁目、藤波優撮影
大阪管区気象台は1日、近畿地方で春一番が吹いたと発表した。急速に発達した低気圧が通過し、各地で強風に見舞われた一方、4月並みの暖かさとなった。
気象庁によると、1日正午までの最大瞬間風速は和歌山・友ケ島で36・2メートル、関西空港で30・3メートル、神戸空港で28・8メートルとなるなど3月として観測史上最大を記録。気温も上昇し、1日未明に近畿各地で今年最高の気温を観測。大阪で17・6度、彦根で16・6度、明石で14・2度などとなった。ただ、1日夜から2日にかけて冬型の気圧配置に戻るため、気温は平年並みになる見込み。
各地の交通機関に影響が出た。JR西日本などによると、架線に物が引っかかったり断線したりして、山陽新幹線、阪和線、ゆめ咲線、きのくに線、桜井線、和歌山線の一部区間で上下線の運転を一時見合わせた。特急サンダーバードとしらさぎ計80本が運休。南海電鉄の特急ラピートも上下計6本を運休した。和歌山と徳島を結ぶ南海フェリーは2月28日から1日にかけて計12便が欠航した。
大阪市西淀川区では1日午前4時過ぎ、工事の足場が強風にあおられて崩れ、隣接する駐車場に倒れ込んでいるのが見つかった。けが人はいなかった。和歌山市では1日午前2時35分ごろ、原付きバイクに乗っていた女性(52)に強風で飛んできた工事用のコーンがぶつかり、顔を負傷した。