自公国対委員長らに「森友文書」書き換え問題に関する説明をするため、自民党国対委員長室に入る西村康稔官房副長官=12日午前9時44分、国会内、岩下毅撮影
学校法人・森友学園(大阪市)との国有地取引に関する決裁文書の書き換え疑惑で、財務省は12日、与党幹部に対し、書き換えがあったことを認める報告を行った。政府は、昨年2月に問題が発覚した後、国会答弁との整合性を図るために財務省理財局の指示で行われたと認定。削除部分には安倍晋三首相の妻昭恵氏の名前もあった。財務省は同日中に国会に報告、麻生太郎財務相が午後に記者団に説明する。
複数の政府関係者によると、国会議員に開示した決裁文書とは別の決裁文書が存在。貸し付けや売却、特例申請に関しての文書で、14件あった。最初に決裁した文書について、問題発覚後の国会答弁と食い違いが生じないように、財務省理財局が主導して交渉の経緯などの部分を書き換えたうえで国会議員に開示したという。
具体的には「本件の特殊性」などといった文言を削除。昭恵氏が森友学園で講演したという記述も消した。平沼赳夫・元経済産業相や鴻池祥肇・元防災担当相ら複数の政治家の名前が削られたケースもあったという。
問題発覚後に理財局長として国…