平昌パラリンピックにボランティアとして参加している斎藤毬子さんと話す香取慎吾さん=北村玲奈撮影
香取慎吾とみた平昌パラリンピック
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特集:平昌パラリンピック
平昌冬季パラリンピックが安全に、円滑に運営されている舞台裏には、それを支えるたくさんの無償の力があります。朝日新聞スペシャルナビゲーターの香取慎吾さんがパラアイスホッケー会場で出会った東京の大学生もその一人でした。
――競技会場やオリンピックパーク内では、グレーと赤のユニホームを着た人たちを見かける。多くがボランティアスタッフだ。
「日本から1人で参加しているという上智大4年の斎藤毬子(まりこ)さんと、パラアイスホッケー会場で会った」
「元々フィギュアスケートをやっていて現場で五輪を見てみたいと応募したそうです。引き続きパラリンピックのボランティアも。知れば興味がわくかなと思って参加したんだって」
――どうしたらボランティアになれるか聞いた。
「韓国の人以外は英語のテストがあって、実技としてスカイプでのインタビュー(面接)があったことには驚いた。まるでオーディションみたいってぼくが言ったら、斎藤さんは『だから採用された時はうれしかった』と言っていました」
「競技会場のゲートで観客を席に案内したり、IDカードのチェックをしたりするイベントサービス係として大会を支えている。何だか誇らしく思えてきた」
――平昌大会組織委員会は、五輪・パラリンピック合わせて2万人以上のボランティアを採用した。ただ、五輪では2千人以上が待遇に不満を訴えたりして離脱してしまった。
「全てが快適じゃないとは言っていたけど、それ以上に楽しいこともあるんだと。パラリンピックでは4人部屋の宿舎でアメリカやロシアから来た仲間と深夜まで話し込んだことをうれしそうに話してくれた。これはきっと、人生の大きな経験になるよね」
――やったことがない人も挑戦して欲しい。
「印象的だったのは、『とりあえず応募しようよ。楽しいこともいっぱいある。これをしないことには、始まらない』という言葉。仲間はすでに2020年東京大会の応募を宣言しているそうだ」(構成・榊原一生)