世界銀行で貧困・公正グローバルプラクティスのディレクターを務めるカロリーナ・サンチェスーパラモ氏は人民日報の取材に応じた際、過去40年余りの中国の貧困削減の措置と成果を高く評価し、「改革開放の40年余りで、中国では8億人余りが貧困を脱却した。これは同時期の全世界の貧困削減総数の70%以上を占める。中国の貧困削減は著しい成果を挙げた」と語った。人民日報が伝えた。
パラモ氏は「中国は最貧困地区にインフラ、衛生サービス、教育、技術援助面の投資を向けてきた。また、条件付きの現金給付や医療保障政策など、各地の発展の実情に合った貧困削減政策を実施してきた。積極的な貧困者支援政策やプロジェクト支援も、近年の新技術や新サービスの応用も、貧困削減において重要な役割を発揮している」と指摘。「中国の貧困削減は速度も規模も歴史上前例がないものだ」と述べた。
パラモ氏は「1990年代、貧困人口が最も多かったのは東アジア・太平洋地域と南アジア地域で、世界の極度貧困人口の約80%を占めていた。中国の貧困人口の急速な減少に伴い、この状況も変わった」と指摘した。
新型コロナウイルス感染症は、第2次大戦終結以降、最も深刻な世界的な公衆衛生上の危機だ。世界銀行は今年、新型コロナの流行によって1億人が再び極度の貧困に陥ると見る。感染拡大が続いた場合、この数字はさらに大きくなりかねない。世界銀行は各国に、自国の状況に基づいて政策を定め、実施して、援助計画の恩恵が既存の及び新たな貧困人口に及ぶようにするよう呼びかけている。「現在世界銀行は各国政府に統計、政策提言、財政資源を提供することで、彼らがより良く新型コロナに対処し、対策能力を高める手助けをしている」。
「我々は中国が採用に適した貧困削減ノウハウを他国と分かち合うことを支持する」。パラモ氏は「貧困削減の分野において、中国は世界銀行の重要なパートナーであり、双方は多くのプロジェクトを共同で実施してきた。世界銀行は現在中国政府と協力して、貧困削減における中国のノウハウ及び他国が関心を抱き得る各分野での鍵を握る実践及び政策を総括している。今後、世界銀行は中国と引き続き協力し、貧困削減と持続可能な開発の実現の面で支援を行っていく」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年11月30日