ルーターへのサイバー攻撃の仕組み
インターネットに接続するためのルーターがサイバー攻撃とみられる不正侵入を受け、パソコンやスマートフォンでネットが使えなくなる不具合が相次いでいる問題で、すでに被害が判明しているNTTとは別のメーカーの機器でも不具合が起きていることがわかった。原因は不明で、被害がさらに広がる恐れもある。
確認されている不具合は、パソコンやスマホの画面に「Facebook拡張ツールバッグを取付て安全性及び使用流暢性を向上します」「閲覧効果を良く体験するために、最新chromeバージョンへ更新してください」といったメッセージが表示され、ネットが使えなくなるというもの。
大手セキュリティー企業トレンドマイクロ(東京)によると、ルーターが外部から不正侵入を受け、ネットの接続先がすべてウイルスの配布サイトになるよう設定が改ざんされたとみられるという。
3月28日、NTTが販売する法人向けルーター「Netcommunity OG410」「同810」シリーズで被害が発覚。NTT東日本によると、さらに「同400」「同800」の2シリーズで製造コード「423」のラベルが貼られた製品でも被害が確認された。これらの製品は計約40万5千台出荷されている。被害にあったという顧客からの連絡は148件寄せられているという。
さらにパソコン周辺機器大手ロジテック(東京)が販売していた家庭用ルーターでも被害が判明。親会社のエレコム(大阪)によると、確認されたのは「LAN―W300N/R」「LAN―W301NR」の2機種で、2009~15年に計約48万5千台が出荷されたという。3月16日以降167件の問い合わせがあった。
NTTとロジテックのルーター…