テスラ「モデルX」でオートパイロットが作動しているときの画面。前方の車を追従しながら、ハンドル操作も自動になっている
電気自動車(EV)メーカー、米テスラのSUV(スポーツ用多目的車)「モデルX」がかかわる死亡事故が、3月23日に米カリフォルニア州であった。運転支援機能「オートパイロット」の作動中だったという。国内でも2016年から売り出している。運転支援機能による走行を記者も体験してみた。
5日にあったメディア向け試乗会で記者が走ったコースは、テスラのEVを充電できる施設「御殿場スーパーチャージャーステーション」(静岡県御殿場市)から東名高速道路に乗り、海老名サービスエリアまでの区間約60キロ。高速道路でオートパイロットを体験した。
オートパイロットは車体に搭載したカメラやレーダー、12個のセンサーが前後左右の車や白線など周辺状況を検知して、運転手がアクセルやハンドルを操らなくても、車線を逸脱せず走行したり、前方の車を一定の速度で追従したりする機能だ。
あくまで運転を補助する役割で、完全な自動運転ではない。日米欧の当局が準拠する米自動車技術者協会(SAE)の五つのレベルのレベル2にあたり、一定の条件下で前後・左右の移動を自動制御できる。
走行時の責任は運転手にあり、運転手が一定時間ハンドルから手を離すと、速度計などがある前の画面が光ったり、警告音が鳴ったりする。
御殿場ICから高速道路に合流する。恐る恐るハンドルの左側のレバーを手前に2回引くとオートパイロットが作動した。すると車は、アクセルペダルを踏まなくても前を走る車を追従し始めた。手でつかんでいるハンドルも勝手に動き、カーブをなめらかに曲がった。
車線変更も自動でできた。ウィンカーを上げ、右の車線へ行こうとすると、センサーが右車線の車の状況を検知。後方に車がいないことを確認すると自動でハンドルが切られ、車線変更が完了した。
ただ、戸惑った場面もあ…