(14日、DeNA2―0中日)
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打った瞬間に客席が総立ちになった。推定飛距離135メートルの大きな打球が右翼席上段へ。一回。DeNAの筒香が放った大きな打球が、チーム13年ぶりの7連勝を決める一打になった。
中日ジーの外角球に体が反応した。「あまりデータにはとらわれない。いつも通りに来た球を打ちました」。大リーグ51勝右腕の球を、初対戦の第1打席に芯でとらえる好調ぶりだ。
キャンプから打撃フォームは試行錯誤だった。直立に近い構えで開幕を迎えたが、その後も少しヒザを曲げたり、腰を落としたり、細かい修正を続けてきた。「理想はまだ見えていない」と言うが、これで8日の広島戦から6戦4発の量産。主砲の復調とともにチームも連勝街道に入った。
開幕から13試合目の4号は、44本塁打で本塁打王に輝いた2年前とまったく同じペース。昨季は3月にあったワールド・ベースボール・クラシックの影響で調子を崩し、開幕から22試合目、92打席目が初アーチだった。「体も気持ちも、昨年とは全然違う」と本人にも手応えがある。
チームは過去2年、開幕直後の立ち上がりで苦戦した。3、4月の成績は一昨年が9勝18敗2分け、昨年は11勝12敗2分けで負け越し。一転して今季はスタートダッシュに成功し、3カード連続の勝ち越しで単独首位に立っている。「必ず苦しい時期は来る。その時にこそ、いい一打を打てる選手でありたい」と筒香。浮かれた様子は一切ない。(波戸健一)
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○ラミレス監督(D) 7連勝。「チーム一丸の勝利。首位に立っているとは考えず、目の前の一日を戦っていきたい」
○バリオス(D) 2勝目。「すべての球種を使って、自分のスタイルで投げられた」
○山崎(D) 7セーブ目。「直球で勝負できている。ロッカーの雰囲気もいいし、僕は100%の準備をするだけ」